週刊少年ジャンプ38号感想

相変わらず唐突。それが家の基本なんだ。

テニスの王子様

簡単な要約:決勝戦D2!主人公が突然記憶喪失!

「軽井沢でいったいなにが…」ってホントだよ跡部様。一体何があったんだ。許斐先生相変わらず気が狂ってるよ。決勝戦というこのタイミングで!主人公が唯一(?)リスペクトする手塚が負けたこのタイミングで!何故に記憶喪失!全くもって意味がわからないぜ!

詳しい要約:決勝戦当日、わざわざ軽井沢にヘリコプターで迎えに行かせるという仰々しいイベントを挟んだ以上、試合会場に帰ってくるのはS1の時に違いないと一般読者に予想させておきながら、あっさりとD2の時点で早々に帰ってきた……が、何故か記憶喪失になっていた主人公・越前リョーマ。もはや彼は、『テニスの王子様』ではなくなってしまったというのかぁー!?

頭おかしいと思う。そして畳み掛けるように謎が謎を呼ぶD2のオーダー。切原VS海道は予想していたといえば予想していたのだが、まさか乾VS柳とセットにするとは誰が思っただろうか。古の翔太の寿司に登場した木下藤吉*1を髣髴とさせる全力投球オーダー。下手するとこれ、S2に幸村VS不二となって青学が敗退する流れなんじゃねぇの?

・ノイトラ

彷徨うノイトラ様(1/1)が大活躍されているお姿を見ると心が安らぐ自分がいることに気がついた。
追記:この愛を大衆に伝えたいが為に僕は今日ジャンプ感想をあくせく書いたのかもしれないとさっき気がついてしまった。

・アイシールド21

先週ほどじゃないが天狗が普通に不快。今ジャンプで最も不快。あと、あまりに露骨な『キッドSATUGAI』シーンに深い溜息。多分許斐先生が同じ事やれば僕は受け入れてた気がするんだけど、この差は一体何なんだ。「『予定調和』を『予定調和』として盲目的に書ききってる感」がそうさせるのかなぁ。どうもこっちは受け入れられない。*2

追記:そうか。爆笑すればよかったのか。

魔人探偵脳噛ネウロ

今回あっさりと暴露された怪盗Xの正体の件を鑑みるに、どうも松井先生は特異な才能を持つ一方で自分の限界を知ってるようだ。松井先生は知っている。長々散々引っ張った『動機』や『正体』それ自体で人を惹きつけるネタが作れる筈もないと知っている。そんなものはどれもこれも平凡だと知っている。『動機』など突き詰めれば大抵単純陳腐なものに決まっているわけで、それこそ単品ではインパクトが薄い。一方『正体』で読者を驚かすなら、今回の『絶対悪』のように『正体があった』ことさえ事前に気づかれないようにせねば効果は薄い。この辺に過大な自信を抱かないのが松井先生のスゲーところかも。この作品が何時まで経っても下品に堕しないのはこういうところが要因なのかもしれない。
電人HALの『動機』は予め『こんなくだらないことのために』と予め銘打つ事で『くだらない動機』によるドラマを作れた。怪盗Xの『正体』も『人が作った』とありがちなネタを恐ろしくあっさりとバラすことによって話の精度を引き上げた。恐らく『逆』は松井先生的に不可能だったんだろう。その辺の事情を認識した上での創作なんじゃないかな、多分。

追記:でもよくよく考えると『絶対悪』とか言い出してんだから本質はチャレンジャーだな。うん。

・エムゼロ

主人公が特にピンチに陥ったわけでもないのに特訓を開始する謎の漫画・それがエムゼロであることは衆目の知る所である。相変わらず地味に斬新。その斬新さに対し「だから何?」って言われても「さあ?」と答える以外になさそうなぐらい心の底からどうでもいいんだけど、一応斬新だと思う。個々のキャラを久澄大賀から一本立ちさせようという気概が微塵も伺えなかった何時ぞやの集団戦の時といい、この漫画は何処に向かっているのかさっぱりわからないが、もしかしたら何処にも向かわないことを目指しているのかもしれない。*3僕がたまに思うのは「さっさと聖凪高校ぶっ壊れねーかな」の一言だが、この調子では最終回まで壊れる気配すら見せないんだろうなぁ。

・P2

結構面白かったんだけど、結局は「この漫画の85%は相馬大先生によって保たれてるんだなぁ」と再確認する為の回以外の何物でもなかった。相馬先生はこの作品の良心。

ジャガー

えぇぇぇえ!?要潤って仮面ライダーアギトで不器用な人として活躍してたあの人じゃん!その後はマダムキラーとして活躍したあの人じゃん!出来るの!?

*1:1カン目から味の濃いアナゴを出して『俺の寿司は全力投球だ!』と主張する。

*2:或いは、単に個人的なイメージの差かもしれない。

*3:『無効化』能力≒『元の木阿弥』発生装置。それも一つの処方箋か。