週刊少年ジャンプ20号の感想。

お前にはまだ見えていない様だな。

まずは『テニスの王子様』。前回の伏線がここで発動されたと考えるのはやはり早計か。それにしてもこの天下分け目の焼肉戦。何をどうやっても面白くなるしかないんだろうなぁ。『あ、あれは日吉の演武菜箸!』『出たぁー向日先輩のムーンサルト箸捌き!』とか言われた日には腹筋が耐えられるかどうかはっきり言って自信がない。そして個人的な注目株としては…今週画面に映らなかった不知火君を挙げときたいな。『ば、馬鹿な。我々比嘉中の中でも断トツの肺活量と忍耐力を持ち、最後まで海の中に潜っていられる…不知火が…。なんなんだ奴の底なしの胃袋はぁ』。

今週『バレーボール使い郷田豪』が当社比1800%増しぐらいで面白かったんだけど…僕の審美眼はそろそろやばいのかもしれない。『トイレとは風紀の乱れの始発駅』→『トイレを制す者は風紀を制す』→『床に撒いた洗剤(マジックイーン・オン・ザ・フロア)』→『スキだらけだぜェ』は一寸この漫画に可能性すら感じてしまった。誰かこの僕の眼を覚ましてくれ。

僕は見ていた!豪が瞬間的に手首のスナップでボールを飛ばすところを!!腰の下にさえハメてしまえばあとは―腹筋で体を浮かすことができる!!しかもおなかの上にもボールを飛ばし…汚い靴の裏をガード!!

凄い。何が凄いって『足で踏まれたことによるダメージがあるかないか』が徹頭徹尾無視されているのが凄い。どうみても勝利条件限定状況下における能力バトルの発想だ。汚れなきゃ勝ち。汚れれば負け。『トイレを制す物は風紀を制す!』⇔『トイレに始まってトイレに終わる!』全く風紀に関係ない。

次はネウロ。七光三郎太の発言が興味深かった。

国内に七光りを限定したのが間違いだった。世界には次元の違う七光が待っているはずだ。

流石は玩具屋の息子。ホビー系創作作品の作り手と発想の次元が全く同じだ。『NASAなんだからミニ四駆にブースターを取り付けられる』『ハリウッドなんだから分身するクラッシュギアを作れる』『ヨーロッパ代表なのだからベイバトル中に羽根を生やす』その通りだ。『世界レベル』と枕詞につけとけば大抵の事は許される。それが僕等のジャスティス。

最後『P2』。ものっそローカルな話題で申し訳ないんだけど、武藤浩司って名前を思い出した*1。いや、単に関西圏で新部長ってだけなんだけど。まあ…そうだな。論理的必然を重視する正直な書き筋は似てるかな。あとは…よく読んでると創作過程が透けて見えてくるところとかかな*2。そーいや前から思ってたんだけど、P2を読んでると江尻先生にちょっとした親近感が沸いてくる。所謂『共感』ってやつだな。結構好きだよ。うん、好きだ*3。まー、だからジャンプでは上に行けないんだろうけれど*4

*1:いや、最近故あって読み返したから。

*2:一方『テニスの王子様』や『脳噛ネウロ』辺りだと全く見えてこない。

*3:特に相馬先生と遊辺大明神人。

*4:共感は凡才的であり驚愕は天才的である。そんでもってジャンプは驚愕重視(だったような気がする)。実際に天才かどうかはまた別の次元のお話なのだが。