間違いなく蟷螂戦は退屈だった。だが…

最近の『範馬刃牙』はそれなりに面白いと思うのだが何故皆はこの期に及んで『本格バトル』とやらを望むのか。むしろ永久に闘わない方が面白いのではないだろうか。現在のあのインフレ具合、更には主要読者層の知識或いは理解能力のことを考えれば、本格的に闘えば闘うほど末期のドラゴンボールのようにしかならないと考えるのが自然だろう。もう少し言えば、ことここにいたってあの主人公に『正統派バトル漫画の正統派主人公』という黴臭い役割を期待するのは頭がおかしいとしか思えない。もし今の状況を批判するなら「外道っぽさが足りねぇ」ぐらいのことを言うべきなんじゃないかな。

つまり過去を期待するのはもうよそうって話だ。どう考えてもその路線では詰んでいる。詰んだ将棋に期待するのは間抜けのやることだ。従って、もう諦めて読まずに打ち切りを期待するか…或いは最後まで机上論オンリーで乗り切ったMMRの様に、最後まで詭弁とハッタリだけで乗り切る新感覚バトル漫画を期待してみるのはどうだろうか。
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まあ、正直な所これといって期待してないんだけどさ。それでも、光属性の人間が生きよう生きようとしてお墓に一直線よりは、いっそのこと闇属性のゾンビにクラスチェンジした上で蘇る方が幾分ポジティブなんじゃないかなって思うんだよ。もっともどこぞの懐古主義者のように死んだものをあたかも生きているかのように担ぎ出すのは感心しないがね。