変身・断食芸人

変身・断食芸人 (岩波文庫)

自分の中では「なんとなく読んでいそうでなんとなく読んでいなかった本ベスト10」にランクインする代物だったが今回ようやく読み終えた。新幹線の中でわりとあっさりと読み終えた。で、感想なんだが…


え〜と、あれだ。あの、どんな作家でもそれが作家であるならば必ず持っているであろうアレ。アレがいい。このある意味で明快だがある意味で曖昧な感覚を普段漫画しか読まない君らに説明すると…だ。例えば*1鳥山明なら鳥山明荒木飛呂彦なら荒木飛呂彦が作中で登場人物に股を開かせるタイミングとかそういうレベルでなんか好き。あの淡々と飄々と…いや何か違うな。あの…ええい面倒だ。まるで言語が不自由な人みたいじゃないか。いや不自由なんだけどさ。どうも一回読んだ程度では分析しづらいなぁ。*2「『朝起きると○○だった』なんて面白かったためしがないんだから詰まらないに決まっている」と思っていたがこれが思いの外密度の濃い話で、知らない人にはさらっと説明しづらいパワーがあった。*3いや知らない人など放っておけばいいのだろうけど、そうすると誰もこのサイトに来なくなる。僕とて人間なのだから、それはやはり0.7ミリくらいは由々しき問題なのだ*4。こうなったら湧き上がった感情を客観分析するために二週目に行こうか。それとも新たな感情を沸き上げるかもしれない次の作品にいこうか。…こんな風にして時間というものは空しく過ぎていくのである。

*1:30秒前皆大好き?ライトノべルに例えれば早いということに気が付いたが、その3秒後自分はライトノベルをほとんどといっていいほど読まないという致命的な事実にも気が付いてしまった。

*2:そもそも一週目はあまり分析しない。焦ってそれをやると勿体無いから。

*3:駄作ほど素人でも分類しやすい。クソ漫画の隆盛とジャンプ感想サイトの増加は無関係ではないと思うのだがどうか。

*4:結局のところ僕の筆力が足りないのが悪いのだが