恥ずかしいからには何か提供してもらわなくては割に合わない。

シャイニング・フォース イクサ

今は昔TUTAYAのレジに並ぶ際、これのデモムービーが流れていたのでちょっと見ていたのだが…恥ずかしいんだコレが。そのあまりの破壊力に「その場でのた打ち回るのを必死に抑える」という地味な作業を強いられた。この世には思わぬトラップが溢れているものだ。


いや、(このサイトの看板見ればわかることだが)僕も「覇王翔龍撃」とか「フレイジングギグステンペスト」とか大好きだよ。でもあれには普通に作品作ってたら決して味わえない味―要はケレン味―があるわけだよ。燃え笑える*1わけだよ。でもあの映像の中にはケレン味は存在しなかった*2。ただただ恥ずかしい。よくあんなコテコテな映像を作れたもんだよ。僕の中の「面白いけど恥ずかしい」「恥ずかしいけど面白い」のラインであった「魔装機神」を光の速さでぶち抜くその破壊力は凄かった。未来永劫プレイすることはないだろうが、もしプレイするとしたら例えアレがゲームとして如何に優れていたとしてものた打ち回ってまともにプレイできない気がする。

さて、燃え笑うで思い出したが何時ぞや紹介した『デュエルファイター刃』は恥ずかしさと面白さが絶妙な核融合を見せた作品であった。アレは見直す度に大爆笑しているのだが、本当に素晴らしい。そのあまりにコアな作品性ゆえに大衆への布教がほぼ不可能であるという点がネックだが、それでもできる限り広めたい。終盤は破綻してただ恥ずかしいだけの漫画になってしまったけれど、世界大会予選辺りまでは本当に素晴らしい。何故僕はあの時三巻以降を買わなかったのかが本当に悔やまれる一品だ。

炎を肉に!岩を骨に!!我が魔力と痛みを血の糧に!!『溶岩の猟犬(ラヴァハウンズ)』!!

深淵はその顎(あぎと)もて智と術を喰らう!『底なしの奈落(ボトムレスピット)』

緑茂りし平原よ力を!!羽ばたくものの聖地メサよ天馬をここに!!そして『大地の知識(アースクラフト)』にて!我ここに大軍を呼び出さん!!

もう大好きだ。呪文の詠唱一つになんでこんなに頑張れるんだキミ達は。「カードゲームのガチ試合は椅子に座って静かに会話しながら進行するもの」というイデオロギーをガン無視したそのエネルギーは本当に素晴らしい。

さ 素直に認めたらどうだい?キミの負けは11ターン前から決められていたのさ。

ああ、言ってみたい。一度でいいから言ってみたい。二度言いたいとは思わないけれど一度くらいは言ってみたい。なんて頭が悪いんだ!

何とぉ!リキ選手があのバクチ的状況から放った呪文は!!『黙示録(アポカリプス)』〜!!!
場の全カードがリセットされた中!互いに決定打を求めドローし続ける!!まさにこれは一種のロシアンルーレットぉ!!勝利の女神は果たしてどちらに微笑むのか〜〜!!?

要するに「プレイヤーの一方がリセット呪文を使った所為でお互いに呪文を撃つ為のコストが払えなくなってしまった。その為お互いカードを引く以外にやることがなくなった。」という地味な状況の繰り返しをここまで美しく実況するエンペラー飯岡さんは素敵な人間だと思いました(まる)

*1:造語。

*2:実際にやってみたらまた違うのかもしれないが少なくともデモムービーの段階においてはそうだった。