地獄兄弟

仮面ライダーカブト VOL.10 [DVD]

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 地獄兄弟に存在意義はなく、地獄兄弟登場辺りから一気に破綻に向けて一直線なんだが、地獄兄弟は主役に都合のいい存在意義とやらを持たないがゆえに輝いている。しかし、存在意義を持たない地獄兄弟が地獄兄弟として輝くことは物語の破綻を意味する。ジレンマだな。まぁ、ハイパーゼクターやらパーフェクトゼクターやらがなければ地獄兄弟付きでももうちょい終盤なんとかなった気もするから、今後の努力次第では、あの手の人材の、存在意義がないことによる輝きを昇華できる手があるのかもしれない。というか、あってほしい。夢が広がる。
 しかし矢車再登場シーンは本当に素晴らしい。このシーンには、問答無用の何かがある。後はアレだ。存在意義のないキックホッパーと、存在意義の塊であるダブルライダーが、「キック」というただ1つの共通項でその道を同じくしたシーンはある種感動的ですらある。つくづく、あそこで、パーフェクトゼクターを使わなければならなかったのが惜しまれるが、積極的に見なかったことにしよう。

追記:ちょっと言い損ねた気がする。存在意義というのは正確ではなかった。必然性? うーむ、なんって言えばいいのやら。いつかもう一度考えよう。