カイバー流

今日の御題:「今思うと昔遊戯王が流行ったのは伊達や酔狂ではなかったのかもしれない」


M&Wをやり始めの頃の遊戯王を見ていれるとわかることだが……これがまた本っ当に酷いんだなぁおい。カードゲームのどういう要素を入れれば漫画が面白くなるかについて完全な手探り状態。先制攻撃とか飛行とかとりあえずMTGから引っ張ってきたはいいが全く定着しなかったネタ多数。インセクター羽蛾戦なんかがその代表例かな。まあ、先駆者である以上これは当然っちゃ当然…なんだけどだ。で、あるにも関らず、高橋先生はあの序盤において最高のHRをかっ飛ばしていたんだ。

青眼の白龍》を3枚積みするという思想

カードゲームの特徴である『強力カードの複数積み』という概念をしょっぱなから引っ張ってきたのは何気に凄いと思う。当時の少年漫画界においては『最強の能力』『最強の肉体』『最強の戦闘力』『最強のストライカー』…etcとまあ最強がありふれていたわけだが、これらは皆どれもこれも『一騎当千』である一方『オンリーワン』だった。だが海馬社長は違う。強靭・無敵・最強……粉砕!玉砕!大喝采!全く同じ容姿をした『最強』が三体出てくるというのは当時ちょっとしたカルチャーショックだった記憶がある。*1そうなんだ。実は新しかったんだ。事実、このトリプル・ブルーアイズ・ドラゴンが後の遊戯王OCGの基礎を作ったと言っても決して過言ではないわけで*2、そう考えると高橋先生って結構凄いような気がする。

*1:要するに当時の僕らは飽きてたわけだ。新しいおもちゃが欲しかったんだよきっと。

*2:そもそも『同名カードは3枚まで』ってのもここからきているわけで。