「無駄な事してんのはお前らなんだよ!」

刺して、切り裂いて、踏み潰す。

バトルマシン同士による壮絶な共食い。


何が面白いかってバトルレーサーが改心する理由が「破壊行為を反省したから」ではなく「一から十までお膳立てされた勝利では満足できないから」なのが良い。*1善悪では子供の世界は本質的に解決しない…という中々に面白い考え方。

大神博士のバトルマシンはストレート・カーブ・バトル全てにおいて土屋博士のマシンよりも優っている。これに真っ向から対抗できたのは世界でもマイナーチェンジだけで通用したドライダガーZMC程度という超ハイスペック。*2相手のマシンを破壊することなど一切考えずスピード勝負をすればまず負けないという微妙に本末転倒なパーフェクト・バトルマシンだ。しかしそれ故に改造の余地が全く無い。いかに「行けぇー!」で加速するプレイング要素の強いゲームと言えど、ミニ四駆がカスタムゲームであることに変わりはない。結局、「理不尽な環境整備による支援」と「セッテイング不可なバトルマシンの贈与」故に大神傘下のミニ四レーサー達は一向に満足を得られないまま自滅、自力主義に方針を転換した…という展開は当時中々に斬新だった*3。微妙にカタルシスがないような気もするが…まあいいや。そういう作品なんだアレは。

*1:事実土方レイはその後、独力によるバトルレーサーとしての道を歩んでいる。あんま懲りてない。

*2:こいつら相手に途中まで2〜4位だった黒沢のブラックセイバー(旧型)は何気に超凄い。

*3:もっとも、赤外線誘導装置はそれはそれで楽しそうな気がする。