借りる方も借りる方だが貸す方も貸すほうだ。

Kanon 1 [DVD]共産主義が見た夢 (クロノス選書)

「君は何だってこんなものを?」
「友達から借りた。いや、厳密に言うと『あいつの新居に無理矢理押し入ってあれこれ物色した挙句、「Kanon-雪の少女-」と「共産主義の見た夢」の二つをかっぱらってきた』と言う方が或いは正しいのかな。」
「最低じゃないか。君は一体何処の世界のブラック・マンなんだ?」
「でも…でも今は後悔しているんだ!『読書感想文を書く』なんて、ついでのように出された貸し出し条件に軽い気持ちで同意してしまって…読み飛ばしのないようにかってないほどにゆっくりと読んだにも関らず200ページが1時間足らずで終わってしまった。簡潔に纏めると…そうだな。『たまにツッコミを入れつつ乾いた笑いを発しながらそこそこ楽しみつつも読み終えた後には何も残らなかった。もう二度と読むことはないだろう。ありがとう。そしてさようなら。読み始めの爆笑をありがとう』ってところか。しかしこれでは字数が足りないんだよ!」
「自業自得だな。つーか嵌められたんじゃないのか?」
「あるいはそうかもな。少なくとも捨てずに処分したがっていたのは事実のようだ。元々は貰い物らしい。」
「貰い物?」
「兄貴から。大学生活に入るに当っては活字に慣れておいた方がいいんだとさ」
「『うぐう』なる竜言語魔法を使役できる必要性が大学生にあるとは思えないな。言ってしまえばそれはウォーロックの領域だ。」
「それだよ。どうやら僕にはウォーロックにクラスチェンジするだけの素養がなかったらしい。」
「素養の問題なのか?それ。」
「主にMENTALが足りない。」

ここを読む限り悪い取引ではないと思ってたんだがな…。やはりDVDとかその辺りでなければ駄目なのか。駄目なのか。狂気の片鱗だけで終わっちまったよ。