覆面を被った少年達

烈海王「もやは………テニスの王子様に見えぬほどのオリジナル」

バキ「これが…テニスの王子様…?」

烈海王「許斐 剛がやっているのだ。]

烈海王テニスの王子様以外の何ものでもない!」


ネタ師がテニスの王子様でパロディを作る際、そこには当然のこととして『テニスの王子様』が存在する。それが何を意味するかと言えば、「テニスの王子様」で「テニスの王子様のパロディ」を作ろうとする限り「テニス王子様」の形式に囚われざるを得ないという事だ。有名な例を挙げると「テニスの覇王様」だ。このパロディの場合「テニス」・「王」・「様」といった語句、更には「○○の○○○」という形式が被っている。これが通常のパロディだろう。何らおかしいところはない。

しかし「今日本で最もCOOLな漫画家」こと許斐剛が自らの作品である「テニスの王子様」のパロディを作った場合事情は一変する*1。「テニスの王子様」のパロディである筈なのに出来上がったものは「覆面を被った少年達」。もはや「○○の○○○」という誰もが無意識の内に満たすと思われる要件すら満たされていない。恐るべきは許斐剛よ。まるで作者こそもっとも優れたパロディの描き手だと言わんばかりのこの残虐ファイト。

だ〜れも勝てねえよ。

*1:「ボウリングの王子様」や「ビーチバレーの王子様」があるので「一変」というとおかしいのだがノリでこう書いてしまった。