昭和特撮の駄目な部分だけを凝縮した、みたいな。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: DVD
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低予算特撮らしいのですが、それは見終わった後で知ったこと。ジェットジャガーのあまりの格好悪さにアンテナがビビっと来たので思わずレンタルしてしまいました。この特撮に関しては、お子様向けがどうこうとかいうのはむしろお子様に失礼だろう、というレベルの、期待以上のクソ特撮でした。以下延々とツッコミ続けますが、クソ特撮を見ようとしてクソ特撮を見れたという意味ではわりと満足しています。ええ、そうですね。色々ありますが、まず第1に、ジェットジャガーが巨大化するまでのプロセスが実にいいです。
- 謎の研究所で当時のAIBO的存在として作られた(筈)。
- 地底人に奪われ、地球産の癖にいきなり飛行しだす。
- 超音波による音声操作が可能である事が発覚する。
- 命令を受けているうちに自由意志を持ち出す。
- 意思の力で巨大化を果たし、怪獣と戦う。
個人的には「謎のオーパーツの力で巨大化した」とか言われた方が遥かに納得できます。まぁ、機械が自由意志を持つのはいいとしましょう。意思の力で巨大化する件についても百歩譲っていいとしましょう。ですが、なにゆえ昨日今日意思を持ち始めたばかりのジェットジャガー程度の意志力で巨大化できるんだって話ですよ。フォース・オブ・ウイル・のトップエリートにも程があります。あんな機械人形に突如芽生えた自由意志程度で巨大化できるのなら、僕はとっくの昔に身長57メートル 体重550トン 巨体がうなるぞ 空飛ぶぞ って話ですよ。エリート過ぎるぜジェットジャガー。
意味のないカーチェイスに始まり、メガロとジェットジャガー、そして助っ人外国人ガイガン(2割7分3厘HR28本)のド付き合いが映画開始後一時間を越えても続き、そこでやっとゴジラ登場。しかしメガロとは3分くらいしか闘わない。タイトルに偽りアリにも程がある。むしろガイガンの方が強敵。しかし僕らのジェットジャガーはガイガンにアームロックを決め、「やめてよね。僕が本気になったら再生怪人が勝てるわけないのに」。結局、タイトルモンスターのメガロはゴジラのワンパンチで戦意喪失、その後はゴジラ48の奥義の1つ「1人マッスルインフェルノエンドレスワルツ」を決められ続ける有様。ジェットジャガーとゴジラの2人に、リンチを喰らって最後は逃げる。爆散すらしないのは、むしろ哀れというべきか。ただ、個人的にもっともウケたのは一般人Aに瞬殺される地底人。「あの茶色い男は!?」「俺たちで倒した」。倒した、じゃねーだろ。と、まぁ、期待通りのクソ特撮でした。ああ、忙しいのに、なんで僕はこんなものを見てしまったのだろう……。