アンドロイドは電気羊の夢を見るか

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

 読了。タイトルの意味は読めばわかる。設定自体が凝っていて、一行単位でも楽しい為にばすっと一日で読み終えた。読み始め、アンディがアンドロイドの略だと気がつくまでに10分程度の時間を費やしてしまったのも、今ではいい思い出。アンディというと斬影拳を思い出してしまう自分はやはりボンボン餓狼世代なのだなぁ、と。まぁ、アンドロイドという時点でアイデンティティーの話になるのはコーラを飲んだらゲップ以下略なわけで、その辺について今更語るのも激しく面倒以下略ビートダウン。レイチェルの言動に悶えるのが素直な読み方なのかどうか一瞬血迷ったが、ラスト直前、生きた山羊をなんとなく殺した辺りに悶えるべきなのだろう。「アンドロイドにも○情はあるんだーっ!」系でいいの? あの辺は。*1しかしラスト近辺、宗教指導者もどきだったマーサが普通に降臨した辺りにビックリ仰天。主人公まわりの、わりとミクロな空間に当然に出てくるあのおっさん。あの手の作品にはこれがあるから困る。それも結局詐欺師っぽかった辺りが解せない。模造品の蜘蛛やら蛙やら出したということはイカサマ師の延長線上として出てきたのだろうが、それだとなんででてこれんだおまえはとツッコミたくなる。或いは、本物の超人として模造品提供ワーなくそったれだったのか。或いは全部リックの白昼夢だったのか。どうでもいいといえば激しくどうでもいい。読み返す気力? ない。これから異邦人辺りを読む。まとめ? ああ、面白かったよ。

*1:最後の「アンドロイドたちはまぬけだ」が印象に残る。リック的には、なんで間抜けなんだよ、的なアレがあったのやらなかったのやら。