でじゃびゅもどき

 そーいや【ドグマブレード】ってさ。厳選されたモンスターをデッキ削りを経由して出すという特性からスーサイドオース辺りに重ねてたんだけど、よくよく考えるとMoMaに近いのか。延々とグルグルデッキを回し続け……ああ、因みにMoMaってのは……

場に特定のカードをばら撒く→「特定のカードの数だけコストを捻出するカード」《トレイリアのアカデミー》を場に出す→捻出されたコストで「手札1枚をコストに場のカードを再起動させる」《精神力》を場に出す→「手札1枚をコストに場のカードを再起動させる」《精神力》を起動、「特定のカードの数だけコストを捻出するカード」《トレイリアのアカデミー》を再利用して鬼のようなコストを捻出する→この時点で手札はあと1枚→《意外な授かりもの》or《時のらせん》を発動。前者は微々たるコストで、後者は最早ノ―コストでカードを7枚引けてしまう→「手札1枚をコストに場のカードを再起動させる」《精神力》を再起動、「特定のカードの数だけコストを捻出するカード」《トレイリアのアカデミー》を6回再起動する→この時点で手札はあと1枚→《意外な授かりもの》or《時のらせん》を発動(以下略)→この手順を対戦相手の眼の前で延々と繰り返し、最後は《トレイリアのアカデミー》によって生み出された、61ものマナを注ぎ込んだ《天才のひらめき》を相手に打ち込み、対戦相手に54枚ものカードを引かせて勝つ、という聞いているだけでウンザリするような手順を1ターンの間に完了するデッキ……らしい。*1

 MoMaの由来は「ニューヨーク近代美術館の略称」。その心はあまりに美しいソリティアだから。「今のゲームは3つのステップに分かれている。 第一段階がコイントス。 第二段階がマリガンチェック。 第三段階が――先手第一ターンだ」というパンクロックな発言を生み出し、「他の全てを捨ててメタって、ようやく五分になるかどうか」だの「MoMaの冬を制するのは『ミラーマッチに強いMoMa』」だのどこかで聞いたような発言がこの辺で連発されている。そのあまりのソリティアっぷりに「MoMaの冬」というキチガイワードを後世に残したらしい。アホだ。
 てか、ウルザブロックってこの他にも凶悪なデッキが盛り沢山なんだよな。右も左もキチガイカードばっかだったから。ざっとwikiを見渡しただけでも……コンボが始まった瞬間「マナコスト払ってライフドレイン→吸収したライフをドローに変換→ドローをコストに変換→マナコスト払ってライフドレイン→自分か相手が必ず死ぬ」という特A級のソリティアを展開する【ピットサイクル】だとか、「デッキ登場後2週間で緊急声明付きの特例禁止が行われる」ほどまでに最強だった、環境によっては1キル率90%とか書かれている【メグリムジャー】だとか、使い手の残りライフと同じ攻撃力をもったキチガイ生物が2ターン目から殴りかかってくる【スニークアタック】だとか、無限ループを引き起こす多重ギミックデッキ【キメラ】だとか、「4ターン目、相手は死ぬ」な【補充】だとか、【補充】に対抗するために生み出された超高速始動型フルカウンターデッキ【青茶単】*2だとか、或いはその他大勢、もといこの辺に対応するため極度に先鋭化された超高速型金太郎飴ビートダウン(e.g.【ストンピィ】【スーサイドブラック】)だとか……今考えるとよく流行ったよなぁウルザブロックって。どこの日本中学テニス界だよって話だ。まぁ、魅力的なキチガイカードが群雄割拠している分、デッキチューナーには生唾ものだったのかもしれないが……今思えば「ソリティア上等!」だったような気がしなくもない。*3うん……カードゲームは修羅の道だ。

*1:そんなキチガイとは戦った覚えがない。

*2:楽しいよ。相手をレイプする感覚を味わえる。

*3:それでも土地ルールのおかげで、一応3〜4ターンは攻防らしきものがあった、ような気がする。