史上最強の弟子ケンイチ

史上最強の弟子ケンイチ 19 (少年サンデーコミックス)

 「例え主人公に格闘センスが乏しくとも、超人レベルに達している武道の達人達が6人がかりで毎日鬼のような特訓を課せば、短期間でもスーパーパワーアップできる」というのはある意味説得力がある。「なんか色々と風雲急を告げる為に主人公は右肩上がりに急成長せねばならない→But!落ちこぼれだった筈の主人公がなんで天才秀才と呼ばれる実力者たちを次々に追い抜いて行く程に急成長するの?→実は天才児でしたーっ!」という、例の必要巨悪を回避したことは評価に値する、というのは建前。本音を言うと「それって面白いのか?」。「弟子の闘いに師匠は出ない」の、師匠が強過ぎるor変態過ぎる為、結局主人公の闘いに1ミクロンも興味がわかないというのが実情だったりする。詰まる所、井の中の蛙達による保護された戦いの何が面白いんだって話になってしまうわけであーる。もっとも、じゃあこの漫画は見た目*1通りクソ詰まんないかというと意外とそうでもなく、師匠達が主人公を鍛えまくったり、達人クラスが変態っぷりを発揮したりする(e.g.「ぬぁぁぁーっ!人手裏剣!」)ところなんかは結構面白い。*2格闘漫画というよりは修行漫画。弟子漫画と見せかけた師匠漫画。

岬越寺無限轟車輪(こうえつじむげんごうしゃりん)
まず10人以上の敵を転がし、彼らの両手両足を利用して互いの関節を極めさせて人間の輪を作る技(状態)。技をかけられた人間の体重がお互いの関節を極め合う構造になっているため、外から誰かに外してもらう他に自分たちで逃れる術はない。(使用者:岬越寺秋雨)(引用元:wikipedia

 「まず10人以上の敵を転がし」の時点で120%アークライトフィフス(出典:清村君と杉小路くんと)。一言「達人」と書けば何やっても許されると思ってんのか。ああ、その通りだよ。

*1:今は亡き「サンデー超」で初めてこの漫画を見たとき「うわ露骨」と思ったのも今ではいい思い出である。ジャンプSQ「紅」とかに比べれば、この程度かわいいものじゃないか。

*2:後は、新白連合のセコイ戦いっぷりとかも何気にべネ