終わってた。

 何の因果か夜中ファミレスで勉強。お会計を済ませると5時過ぎだった。曜日は月曜日。じゃあジャンプでも買うか……ああ、テニスの王子様終わってた。で、立ち読み。早乙女浪漫は相変わらず頭が悪くてよろしかったが、結局八百長で負けた辺りに、篠原健太許斐剛の確かな「差」を感じてしまわずにはいられなかった。もしあの場面許斐剛だったら、2勝1敗の第四戦目において手塚国光を勝利させたように、早乙女浪漫を当然のように勝たせただろう。許斐先生は、こういう煮詰まったポイントをさも煮詰まってないかのように打開してたのがスゲーかったよなぁ。僕があのお方を愛していた点の一つは、本来煮詰まるところを「煮詰まるな」の一言で超えていたところだったんだ。4戦目だからって諦める必要はないんだ。団体戦が3勝1敗で終わったならば、その後一球勝負で数十分死闘を繰り広げればいいんだ。その方がむしろ、勝敗の見えない闘いを描けるんだ。実際引き分けだったんだ。

全国大会編の第四戦目

  • VS比嘉…「馬鹿な。我々比嘉中の中でもダントツの肺活量と忍耐力を持ち最後まで海に潜っていられる……不知火が……」
  • VS氷帝…既に2勝している青学の側を敢えてピックアップ、「大石が怪我をおしてまで闘うゴールデンペア頑張れ」みたいな論調で数週続けておきながら、土壇場でゴールデンペアを感情移入不可能な怪物へ昇華。最後の最後だけ、本来勝つべきであった、地球人である宍戸・鳳を読者が応援せざるをえない異常な状況を作り出す。*1
  • VS四天宝寺…「あれ?わいは?」
  • VS立海…合間にリョーマの記憶喪失ネタをやって誤魔化した

 もう少し書くと、千歳には圧勝するが、真田には僅差で負ける。この辺がすごいよな。常識的な漫画文法を破ってまで手塚最強をアピールしておいて、なのに次の第一試合目で負けさせる、と。それも、「互角の試合」を書いた末に、だ。常人の発想じゃない。うん。まぁ、コレを他の人に期待する方が間違ってるか。篠原先生はよくやったよ。「2勝1敗になった時点で読者はこの展開になると予想していたはずだ」とか、事前に許斐剛を見ていなければ確かにそう予想するよなぁ。うん、早乙女浪漫がそのまま勝つとか、普通はそもそも予想しないよなぁ。一瞬「このチキン野郎め」とか思ったが、許斐先生がパンクロック過ぎるだけだよなぁ。わかってても普通はやらない。

*1:そもそも、異常な状況をやっと呑み込めたと思ったらその時には試合が終わっていた!