デストロイ・ミラージュ


 個人的にメダロットのバトルで最も惹かれたシーンがコレだった。「デストロイ・ミラージュ」。あの勝つ為には手段を選ばぬ、生々しい卓袱台返しが大好きだった。「メダロッチにメダルがないと転送できない」→「故にメダロットの側にメダルが装着されている戦闘中は転送ができない」という基本原則を暗黙の内に視聴者の脳へ植えつけておいた上で、それを根底からひっくり返す「戦闘中に転送できる技術を開発」→「いや、反則だろそれ」→「戦闘中に転送しちゃいけないとルールブックに書いてないから少なくとも大会中は合法」のコンボは壮絶だったなぁ。アレだよ。例の「ルールの網の目を掻い潜った見事な改造ですが違反ではありません!」という、遊戯王OCGでいうところの【TOD】みたいな闘い方。何が素晴らしいかって、今の今まで「戦闘中の転送」という見も蓋もない最強技が使われなかった理由について、「空気読め」とか「ルール的に駄目と書かれているから駄目」とかではなくメダロットの基本機能に照らし合わせた、物理的な不可能性にその根拠を求めたところがグッド。これにより「ルールの網の目を(以下略」をやるための、つまりは合法的に大会で使うための要件をクリアできたのが素晴らしい。悪党がルール破って反則技使い出したとかじゃないんだよ。それがいい。*1

*1:ラストのメダフォース勝ちはともかくとして。